「中国人コミュニティ」という彼らだけで完結する社会
前回の当ブログでは、中国人留学生の入国制限に踏み切った一方で、密入国の中国人が急増しているアメリカの実情と、それを「対岸の火事」として放っておくことはできない日本の現状を紹介した。
ところで、中国を脱出した中国人は、移住先の海外でも中国人コミュニティを作り、そこを拠点にすべての生活を完結させる傾向がある。今から13年前、2011年に出張でニューヨークを訪れたときの見聞だが、マンハッタンのイースト・ブロードウェイにある全米最大のチャイナタウンでは、中国の田舎から出てきたばかりのような人々が、中国にいたときとまったく同じパジャマ姿に似た服装で公園にたむろし、麻雀やトランプをしている姿があった。人通りの多いショッピング街の交差点では、ブランド物のバックを写した写真帳を持ち、通行人に近づいては写真を見せ、ニセ物ブランドを堂々と売りつける中国人女性たちの姿があった。まるでニューヨークの都会の街並みが“居抜き”で、すべて中国人が住む世界に変わったような錯覚を覚えた。
それと同じ風景が、池袋駅北口や西川口の新たなチャイナタウンで見ることができ、最近では多くの中国人が集まる場所として葛飾区新小岩、江東区亀戸、足立区竹ノ塚などにも広がり、さらに晴海や豊洲、有明などのタワーマンションに住む中国人も増えているという。こうした東京臨海部のタワマンに住む中国人は、中国で不動産が暴落する前に手持ちのマンションを売り抜けるのに成功し、その資金で、円安で買い時となった安価な日本の物件を購入した人々であり、東京の不動産価格高騰を招いている元凶の人々でもある。
渋谷の文化村通りに面した免税店のMEGAドンキとヤマダデンキの周辺では、いかにも中国の地方から出てきたばかりといった風情の中国人観光客の姿が目立つ一方で、その身軽な服装や雰囲気などから旅行者には見えず、すでに日本での暮らしも長い長期滞在者であることが伺える若い中国人カップルや中国人家族の姿もしばしば見かける。街を歩いていても、いたるところで中国語を話す人々とすれ違い、レストランでも職場でもごく身近なところに中国出身者がいるのは当たり前の社会になりつつある。
「マナーを守れ 静かに」 東急電鉄車内に張り出された中国人向け注意文
そうしたなか、日本の電車のなかは、ほとんど話し声が聞こえず、車内はシーンとしているのが普通だが、そんな地下鉄の車内で、周囲のことなど気にせず、なにも憚(はばか)ることなく大声で中国語をしゃべる中国人たちの姿をみると、ムラッとし、睨み付けたくなる。
ここに示した写真は、東急電鉄の電車の中で撮ったもので、荷物棚の上の天井に掲げられたパネルには、中国語、しかも中国大陸で使われる簡体字で、「微信(ウィーチャット)で『旅日』と検索すれば、簡単にチケットが購入できる」とある。つまり、インバウンドの外国人旅行者向けに東京メトロが販売する1日(24時間)から3日間(72時間)の期限内で乗り降り自由の割引乗車券を紹介する案内なのだが、その下には「文明乘车,安静礼让」と書かれている。
日本の漢字に置き換えると、「文明乗車」とは「マナーとモラルをもって乗車する」こと、「安静礼譲」とは「声を出さずに静かにし、周囲に気を配って礼儀と謙譲の心を示す」ことという意味だ。繰り返しになるが、文字は簡体字なので、日本人は理解できないし、繁体字を使う台湾人や香港人向けではなく、大陸の中国人だけを対象にし、読んでもらう狙いがあることは明らかだ。つまり、ほかでもない「中華人民共和国」の中国人に対して、「あなたたち、電車の中では静かにしなさい、日本のルールとマナーをきちんと守りなさい」と教え諭しているのである。こんな表示を出さなければいけないほど、東京メトロも中国人旅行者が車内でうるさくし、マナーを守らない人々であることに悩んでいる、という証拠でもある。
日本のマイナカードを偽造し身分証明に使う中国人犯罪組織
日本に来て、日本社会一般のルールやマナーを守らないだけでなく、増え続ける中国人によって、日本国内に重大犯罪が持ち込まれるケースも増えている。
その一例として、中国人グループによるマイナンバーカードの偽造が相次いで発覚している。読売新聞によると、有印公文書偽造容疑などで去年逮捕され、一審で懲役3年の判決を受けた中国籍の女(27)は「作業は簡単で準備や技術は要らない。5分もあれば1枚作れる」と豪語し、一日60枚の偽造を繰り返し、1万2000~1万6000円の日当を得ていたという。中国にいる指示役の指図に従い、自宅で行うパソコン作業は、偽の白いカードの両面に個人情報のデータを印刷するだけの単純なもので、ICチップを読み取る機械があればすぐにニセ物と分かるし、カードを少し傾けると色が変わる特殊印刷の部分を目視するだけでもニセ物だとすぐに判別できる代物だった。こうした偽造カードが中国人やベトナム人の間ではSNSを通じて1万~2万円で売買されているという。
こうした偽造カードを身分証明書として使って、携帯電話の機種変更やSIMカードの交換を行い、携帯電話を乗っ取るという実害も出ている。ある日突然スマートフォンで通話ができなくなり、携帯ショップに相談したところ別の店で自分名義のマイナカードを使って機種変更されていることがわかったという事例だ。スマホの中の決済アプリやお財布アプリの「パスワードがリセットされた」という身に覚えのないメールを受け取り、はじめて乗っ取りに気づくこともあり、その時点で、すでに高額の商品が買い落とされているケースもある。
<読売新聞24/05/25「マイナカード偽造『1枚5分、技術や準備は不要』中国籍の女証言…本人確認に目視のみ多く悪用拡大」>
マイナカードといえば、今や運転免許証や保険証にかわる公的な身分証明書であり、行政の各種証明から年金、医療保険まで、まさにデジタル社会の基幹インフラになろうとしている。その信頼性が中国人グループの手による偽造で、脆くも崩壊しかけているというのだから、国家としてゆゆしき事態だ。中国なら「国家転覆罪」にも等しい凶悪犯罪だとされるだろう。
中国人痴漢グループが日本の電車内での盗撮映像で荒稼ぎ
もう一つ、電車内で痴漢行為を行って、それを隠し撮りし、動画に流して荒稼ぎをするという中国人グループが東京を拠点に活動していたことも分かった。本来は日本のメディアが真相を追究し告発すべき犯罪のはずだが、英BBCの女性記者が1年をかけて日本で調査報道の体当たり取材を敢行し、ついにその一味の首謀者を特定、本人を追及するまでを番組化し、去年放送したもので、見るに堪えない痴漢行為とおぞましい盗撮映像の数々、そして調査報道の一部始終は以下のYoutube動画で見ることができる。
<BBC News Japan 2023/06/08「痴漢動画の闇サイトを暴く 売られる性暴力」>
痴漢行為などさまざまな性犯罪を盗み撮りし、その盗撮映像を動画サイトで販売していたのは、「斉叔(チーおじさん)」とか「猫迷(マオミ)」というハンドルネームを持つ中国人の男で、BBCによる一味への潜入追跡取材の結果、「唐卓蘭」という名前の27歳の中国人と特定された。彼は2020年4月に留学ビザで日本に入国し、東京のタワーマンションで生活していた。唐は、痴漢行為と盗撮を行う15人ほどの中国人グループを統率し、性犯罪や性的暴行のやり方を指南していたほか、会員制の動画サイトなど3つの動画チャンネルを運営し、一日で5000元~1万元(10万~20万円)を稼いでいたという。要するにビジネスとして性的暴行を金儲けの手段としたもので、悪質な痴漢被害にあった上に、その姿が動画に晒され世界に拡散された被害女性の今に続く2次被害の大きさを考えると、女性の人権と人格を否定するだけでなく、人道にも反した凶悪犯罪だと言える。さらに日本の電車内があたかも「痴漢天国」だと世界に吹聴するような動画の拡散は、日本国民にとっては決して許すことができず、日本の法律と司法制度の下でその罪を裁くべきだった。
しかし、この唐卓蘭という首謀者は、BBC取材班による突撃取材を受けて、その犯罪の一部始終を追及されると、記者やカメラマンに対して突然暴力をふるい、凶暴な姿見せた上に、取材を受けた翌日には成田空港から出国し、その後は消息不明になっているという。
日本のメディアが中国人の犯罪をもっと取材・報道すべき
留学生という身分で、日本に4年近く滞在し、その間にこれだけの凶悪犯罪を行い、組織的な金儲けを許したことを、われわれも反省し、何らかの対策を取らなければいけない。そのためには、中国人が日本で行っている犯罪の実態を、海外メディアに任せるのではなく、日本のメディア自身が率先して取材し、白日の下にさらす必要があるのではないか。
日中国交回復からすでに50年余の月日がたち、国交回復直後から国費留学生として日本で学んだ人々など、この間にも多くの人々が往来し交流してきた。しかし、現在、日本と中国の間には、尖閣諸島をめぐって領海侵犯や威嚇行動を繰り返す中国海警局の艦船や、福島第一原発から出る処理水に、科学的正当性のない「核汚染水」だという言いがかりを付け、日本の水産物を全面的に輸入禁止し、さらには台湾問題をめぐっては日本が介入したら「日本の民衆が火の中に連れ込まれる」と日本国民を恫喝して恥じない「戦狼外交」の呉江浩駐日大使の存在など、問題が絶えない。
かつて日本留学を経験した人たちがこれらの問題について解決のために何か建設的な提言や行動をとったことがあるだろうか?またはこれから日本に留学しに来る人たちが将来、日本を助けるために何かをしてくれると期待することが出来るのだろうか?今の中国の専制独裁体制、権威主義的全体主義体制のなかで、愛国教育と反日歴史教育を優先する中国には、期待するだけ無駄かもしれない。
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